知識科学の各科目への愛を叫ぶ(仮)

この記事は、klis雑に愛を叫ぶ Advent Calendar 2018の12日目の記事です。

adventar.org

 

始めに

  どうも、3年になってから履修選択の際に自分の興味よりも単位の取りやすさを優先してしまっている自分に悲しみを感じるアマミです。今年は忙しそうだから書くのやめとくか……と思っていたのですが、皆さんの書いた記事を読んでいたら書きたくなってしまったので、すずにゃんさんにお願いして枠をもらいました。すずにゃんさんありがとう。

 

 さて、この記事では予定通り、知識科学の各科目への愛を叫ぶ……という建前の下、私が今までに受講した知識科学の各科目の感想を書きます。この記事が、少しでも現2年生や現3年生の役に立てばうれしいです。

 結論から先に言ってしまうと、知識破滅主専攻などと言われることがある知識科学主専攻ですが、少なくとも専門科目に関して言えばそこまで破滅的ではないです。

 あと注意を1つ。この記事は、私の記憶と個人的な感想に基づいて書かれています。あくまで参考程度に考えて、実際に来年以降に履修登録する際は必ずシラバス等で正確な情報を確認するようにお願いします。

 

 前置きが少し長くなってしまいました。早速各科目の感想を、①概要、②単位取得の難易度(、③関連する専門科目)という観点から書いていこうと思います。

  

春学期の科目

 情報評価

 ①概要:主に学術情報をどのように評価するかということについて学ぶが、それ以外にも、そもそも学術情報とは何なのかということや、学術情報以外の情報の評価についても学ぶ。1~7回目ぐらいまでが講義で、それ以降は学生による発表という形式で授業が進む。そのため、絶対に発表をやりたくないという人は履修するのを止めた方がいいかもしれない。あと、授業を受けててなんか物凄く大学院に行きたくなった。

②単位取得の難易度:発表さえすれば基本的に単位は貰えるので、単位を取ること自体は簡単。ただ、良い成績が欲しいなら、それなりの時間をかけて発表の準備をしたり、発表の参照文献としてあまり他の人が使わないような英語の文献を使うなどの工夫が必要かもしれない。

 

知識論

 ①概要:これまでの哲学の歴史で、知識(知っていること)というものがどのように扱われてきたかを主に学ぶ。具体的には、認識論や懐疑論など。授業やテストの形式は1年生のときの哲学と全く同じ。

②単位取得の難易度:テストの形式は哲学と全く同じで、事前にテストの問題が公表されるので、それに対して事前にしっかりと回答を用意しておけば単位は取れると思う。ただ、内容が哲学のときよりも複雑になっているので、難易度は哲学よりも上かも。回答を作る際には、授業中に提示される教科書(参考書?)も参考にすると良いと思う。

 

テクニカルコミュニケーション

 ①概要:取扱説明書の作成など、どうすれば他人に「適切に」情報を伝えることができるかを主に学ぶ。抽象的かつ芸術的な話も多く、自分には少し難しく感じられた。授業形式としては、講義と演習が1回ずつ交互にある。なお、履修登録者数が上限を超えてしまった場合は、第1回目の課題の出来によって履修可能な人が決定されるので、この科目を履修できなかったときについても考えておいた方が良いかも。

②単位取得の難易度:ほぼ毎回授業の最後に課題があるので、その出来と、最後の演習のときの授業内課題の出来によって最終的な成績が決まる(だったような気がする)。前述の通り芸術的な話も多かったりするので、人によって難易度が変わる気がする。しっかり出席して授業を聞いていれば、多分そこまで心配することもないとは思う。

 

情報検索システム

①概要:その評価方法なども含め、検索エンジンについて幅広く学ぶ。授業は全て講義形式で行われる。検索エンジンに使われているアルゴリズムの説明などで数式が出てくるため、絶対に数式は見たくないという人は履修するのは止めた方がいいかもしれない。

②単位取得の難易度:毎回授業の最後に出される宿題も少し成績に関係するが、大部分は2回あるテストによって決まる(はず)。宿題と授業内で出される問題を解いていれば自然とテストもある程度は解けるようになっているので、数式が苦手だという人でもそこまで心配しなくてもいいかも。ただ、例えしっかりと授業を聞いていても、やはりそれなりにテスト勉強をして授業内容を理解しないと単位は取れないと思う。テスト問題の形式は自然言語処理に少し近いかも。

 

 

秋学期の科目(まだ成績が出ていないため、②については書きません)

ソーシャルメディア分析

 ①概要:ソーシャルメディア(特にSNS)について、先生の専門である社会心理学の知見も交えて幅広く学ぶ。統計の知識は分析結果が読める程度にあれば問題ないので、統計が苦手な人でもそこまで問題はないと思う。ただ、授業時間の半分ぐらいは先生と学生の議論に充てられており、単位取得のためには出席と(予習として読んできた授業資料の内容を踏まえての)授業内での積極的な発言が求められる(最終レポートもあるけど)ので、それらが嫌いという人は履修するのは止めた方がいいかもしれない。あと、教室内の人口密度がかなり低く、快適。

③関連する専門科目:コミュニティ情報論(コミュニティ情報論で得られる統計の知識が、この科目の授業資料を読む際に役に立つことがある)

 

図書館建築論

 ①概要:主に、建物としての図書館がどのように作られるかや(教養として)建築一般について学ぶ。授業は基本的に全て講義形式。毎回の授業の最後に簡単な小テスト(感想を書く)があり、9回目の授業内で演習を行う。最後の授業は、9回目の授業内演習の成績優秀者による発表。

 

メディア社会文化論

①概要:メディアについて幅広く学ぶ。具体的には、活字文化がもたらしたもの、マクルーハンによるメディアの重層性、熱いメディアと冷たいメディア、新聞や雑誌が人々に与える効果など。授業は全て講義形式。最終レポートがあり、その形式はメディア社会学に近い。

③関連する専門科目:知識形成論(マクルーハンの話など、内容が一部被っており、知識形成論を一緒に取ることでより理解が深まると思う)

 

知識形成論

①概要:数年ごとに内容が変わるそうで、私たちの年は、科学史、大学という制度の歴史、事典と辞書の歴史などの知識形成に寄与するものの歴史について主に学んでいる。あと、就職についての話も少し。授業やテストの形式は情報探索論と全く同じ。

③関連する専門科目:メディア社会文化論(マクルーハンの話など、内容が一部被っており、メディア社会文化論を一緒に取ることでより理解が深まると思う)

 

コミュニティ情報論

 ①概要:オムニバス形式で、1回の授業で(基本的には)データの統計的な分析手法を1つ学ぶ。授業は全て講義形式。手法を説明する際に数式が出てくるが、各手法について深く勉強するというよりは大まかな概要を理解するという方針で授業が進むので、数式が苦手でもそこまで問題はないと思う。最終レポートのみで成績が決まり、そのレポートもそこまで難しい問題が出るわけではないので、レポートについての説明がある回に出席してしっかりと説明を聞けば、そこまで心配はいらないと思われる。

 

終わりに

  結論としては、繰り返しになりますが、少なくとも知識科学主専攻の専門科目に関して言えばそこまで破滅的ではないです。むしろ、毎週課題が出るような科目は少なく、その内容も、3主専攻の中で最も文理融合的という主専攻の特徴を反映した多様性に富んだものが多いので、他の主専攻の人にも是非受けてみてほしいと思います。

 最後に大事なことなので2回言ますが、この記事は、私の記憶と個人的な感想に基づいて書かれています。実際に来年以降に履修登録する際は、必ずシラバス等で正確な情報を確認するようにお願いします。

 それでは、最後まで読んでくださりありがとうございました。